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EV PHEV等の呼び名区分 パワートレインタイプ 説明

EV PHEV等の呼び名区分 パワートレインタイプ



車の情報で、EV BEV PHEV だとかの単語がばんばんでてきますが、これって何か? どういうくくりなのかがよくわからないが、調べてみたらどうもパワートレインタイプ と表現するのが適切なようです。
それでは、世の中に現在どのようなパワートレインがあるのかを、簡単にまとめてみました。

1.ICE(Internal Combustion Engine)内燃機関エンジン

ガソリンやディーゼルなどの燃料を燃焼させて動力を発生します。一般的なガソリン車とディーゼル車が該当します。
車の製造会社といえば、このタイプの車を製造販売していますね。
トヨタ 日産 ホンダ マツダ 三菱 スズキ ダイハツ スバル 等

2.BEV(Battery Electric Vehicle)バッテリー電気自動車

バッテリーに蓄えた電気のみでモーターを動かして走行するタイプです。エンジンがなく、完全にゼロエミッションの車両です。

新興の企業が多く、EV専業の会社、ブランドはテスラ BYD 等 専業で独自のポジションを持っています。

3.HEV(Hybrid Electric Vehicle)ハイブリッド車

内燃機関と電気モーターを組み合わせて駆動する車両。低速時には電気モーター、高速時にはエンジンが主に動作します。
このタイプはトヨタの独壇場ともいえる、非常に多くのノウハウと歴史を持っています。
日産 ホンダも製造販売している。

4.PHEV(Plug-in Hybrid Electric Vehicle)プラグインハイブリッド車

外部からバッテリーを充電できるハイブリッド車。短距離は電気モーターで走行し、長距離ではエンジンも併用します。
トヨタ 日産 三菱 ホンダ が作っています。 昨年まではEVにとってかわられるとの話が出ていましたが、EVは環境や設備の整備が遅れて、しばらくはPHEVが復活するのではといわれています。


5.FCEV(Fuel Cell Electric Vehicle)燃料電池電気自動車

水素を使って燃料電池内で発電し、モーターを駆動します。排出物は水のみで、ゼロエミッションの車両です。
トヨタが力を入れている分野でもあります。

6.E-REV(Extended Range Electric Vehicle)レンジエクステンダーEV

主に電気で駆動しますが、バッテリーが低下すると小型エンジンが発電機として働き、走行距離を延長する仕組みです。

7.MHEV(Mild Hybrid Electric Vehicle)マイルドハイブリッド車

通常のエンジンに小型モーターを組み合わせて、加速やアイドリングストップの補助を行います。完全な電気駆動はできません。

8.シリーズハイブリッド

内燃機関は発電のみを行い、実際の駆動はモーターで行うハイブリッドシステムです。

9.パラレルハイブリッド

内燃機関とモーターが直接車輪を駆動できる方式です。場合に応じて、エンジンまたはモーター、あるいはその両方で駆動します。



少し混乱しがちなポイントがストロングハイブリッドとHEV(ハイブリッド)のちがいです。 大きなくくりではHEVのなかにストロングハイブリッドがあるようなイメージでしょうか?

HEV  と ストロングハイブリッド の違い 



ストロングハイブリッド(またはフルハイブリッド)と普通のハイブリッド(通常のHEV)の大きな違いは、電動モーターだけで車両を走行させられる距離や出力にあります。以下に具体的な違いを説明します。

モーター走行の範囲
ストロングハイブリッドは、電動モーターのみで短距離走行が可能であり、低速走行や発進時などにエンジンを使用せずにモーターだけで駆動することができます。このため、都市部での低速移動時などで燃費が大幅に向上します。これに対して、一般的なHEV(特にマイルドハイブリッド)は、モーターが補助的な役割に留まり、エンジン駆動が主体となります[1]。

燃費性能の向上
ストロングハイブリッドは、モーターの使用が積極的に行われるため、燃費性能が向上し、より環境に優しい設計になっています。例えば、スバルのストロングハイブリッドモデルでは、通常のマイルドハイブリッドよりも燃費が約20%向上し、長距離航続が可能です[2]。

バッテリー容量とモーター出力
ストロングハイブリッドでは大きなバッテリーと高出力モーターが搭載されるため、電力の使用範囲が広がります。これにより、回生ブレーキによる充電も効率的に行われ、モーターでの走行がより長く継続できます。

まとめると、ストロングハイブリッドはより大きなモーターとバッテリーを搭載し、電動走行の割合を増やすことで、燃費性能や環境性能が強化されている点が通常のHEVとの大きな違いです。

日本で発売されているストロングハイブリッド車



以下のようなストロングハイブリッド車が発売されてます。

スバル クロストレック S:HEV


スバルが2024年12月に発売予定の新型クロストレックにストロングハイブリッドシステムを搭載しています。主な特徴は以下の通りです:
2.5リッター水平対向4気筒エンジンと電気モーターを組み合わせたシステム
最高出力160PS、駆動用モーター出力119.6PS
燃費性能がマイルドハイブリッド比で約20%向上
63リットルの大容量燃料タンクにより、1000km以上の航続距離を実現
シリーズ・パラレル方式のハイブリッドシステムを採用12

トヨタ車種


トヨタは多くの車種にストロングハイブリッドシステムを搭載しています。最近のモデルには以下のようなものがあります:
カローラクロス
ヤリスクロス
アクア
プリウス(新型)

ホンダ車種


ホンダもe:HEVシステムを採用した車種を展開しています:
フィット
ヴェゼル
シビック

日産車種


日産はe-POWERシステムを採用しています:
ノート
キックス
セレナ

マツダ車種


マツダは最近、独自のストロングハイブリッドシステムを搭載した車種を発表しました:
CX-60
CX-90
これらの車種は、従来のマイルドハイブリッドと比較して、より高い燃費性能と電動走行性能を実現しています。各メーカーが独自の技術を活かしたシステムを開発し、環境性能と走行性能の両立を図っています。

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